標高1,800メートルの万座温泉では、そこをベースとしてさらに高い、標高2,100メートル付近での高地トレーニングが可能です(日本国道最高地点2,172mまで約15km)。
標高の高い場所では、空気中の酸素が少ないため、低酸素状態でも耐えられるように身体のホメオスターシス(恒常性)が働き、呼吸循環機能が向上します。赤血球は増加し、心肺機能は筋肉や関節に無理な負担を強いることなく鍛えられます。また向上した呼吸循環機能は平地に降りてもすぐには落ちませんので、トレイルランニングに限らず、通常のロードレースにおいても、レースの前は万座温泉でトレーニングなされることをお勧めします。
1.毛無峠エリア(破風岳、土鍋山、小串鉱山跡、毛無山、御飯岳)
毛無峠(1,827m)は、知る人ぞ知る嬬恋村の絶景ポイントで、万座温泉からは車で約30分のところにあります。風衝地のため、植生は森林が成立できず、矮小低木がびっしりと広がり、まるで標高2,500mの高山帯にでもいるかのようです(偽高山帯)。風で浸食されたと言われる地形はとても印象的で、そこにそびえるのは標高1,999mの破風岳。片道徒歩40分でたどり着く山頂の絶壁は見ごたえ十分。峠の下にはかつて国内2番目の硫黄採掘量を誇った小串鉱山跡の荒涼とした風景、群馬百名山・標高2,160mの知られざる名山・御飯岳などがあります。毛無峠を中心として全て往復コースですが、登山者も少なく、トレーニングには最適の条件です。
2.本白根山探勝歩道(嬬恋村HPより)
本白根山探勝歩道は、家族向けから健脚向けまで楽しめる、いくつかのトレッキングコースを選択することができます。はじめは森林の中を歩きますが、やがてコマクサ火口原と言われる広々とした山頂付近に出ます。風も心地よく、ここからの見晴らしは抜群です。
※コマクサなどの高山植物開花期は混雑するため避けたほうが無難でしょう。
3.万座峠〜七味温泉コース
当館から徒歩で約25分の万座峠から、七味温泉への林道を走る往復コースです。この道は奇岩が立ち並ぶ独特な景観で紅葉も美しく(紅葉100選)、とても見ごたえのある道なのですが、がけ崩れが激しく、通常は車両通行止めになっています。紅葉のピークの10月のみ、地元たっての願いで車両が通行できます。従って10月は避けたほうが賢明でしょう。
4.白根山〜芳ヶ平〜渋峠コース(草津温泉観光協会HPより)
当館から車で約15分の白根山駐車場からスタートし、芳ヶ平湿原を経て日本国道最高地点(標高2,172m)のある渋峠に出るコースです。芳ヶ平から渋峠までは岩場なので逆コースは危険でしょう。荒々しい白根火山の風景から湿原、最後には亜高山帯針葉樹林となり、風景の変化にも富んだコースです。芳ヶ平から草津温泉方面に下りることも可能です。または草津から白根山に登る逆コースも推奨です。